ベガの母船01


小説「ベガの母船」を書き始めようと思います。

この小説は、思いついたままに書き進めて行くので、構成など何も決まっていません。
これからどんな展開になるのか、どんな結末を迎えるのか、書いている私自身も分かりません。
ただ、気のまま、思いついたままに不定期でブログで書いて行こうと思います。
主人公の名前は、イーリアとしておきます。

それでは、はじまり、はじまり。

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ある晴れた日の夜、誰もいない草原に寝転んで、目を閉じ、これまでの事を考えていた。
目を開ければ、一面、深い青の壁に無数の星が煌めいている。
深い闇を突き抜けて照らすあの星達に、すべてを預けられたなら・・・。

そしてまた目を閉じて、深呼吸を一つ、二つ、三つ。

と、その時、キーンという音と共に、瞼の向こうに激しい光が感じられて、とっさに目を開けると、夜空に巨大な母船が浮かんでいた。

驚きで目を丸くして、瞬きを忘れて母船を見つめていると、どこかから私を呼ぶ声が聞こえて来た。
いや、どこかではなく、頭の中で響いていた。

「こっちにおいで」

母船の光を見つめていると、なんだかとっても心地よくなり、意識が吸い込まれるように朦朧として行く。
夢見心地の気分で、そのまま体ごとスーッと母船に吸い込まれて行く。

ふいに正気を取り戻し周りを見渡すと、ここは母船の中のようだった。
ベージュの床に銀色の壁、緩やかにカーブしている通路がずっと先まで続いている。
入り口らしき扉は見当たらないが、どうやって入って来たのだろうか。

とりあえず、通路を歩いてみようと一歩踏み出すと、体が勝手に先へ先へと滑っていった。
よく見ると、床を滑っているのではなく、体が少し浮いている状態で滑っているようだった。

通路の先には、大きな円形のホールがあり、興味深く中を見渡したが、体は勝手にその先へと滑って行く。
その先の通路を抜けると、自動ドアが開き、ミーティングルームのような部屋へと入って行った。
そこには背の高いテーブルとイスが置いてあり、私の体は奥のイスへと滑って行き、そこに座った。

少ししてから自動ドアが開き、ワイン色のエナメルの靴、銀色のスーツを着た女性が入って来た。
カールしたセミロングの黒髪を一つに束ねて、肌は浅黒く、瞳は大きくくっきりとした二重まぶた、インド系のような顔立ちの美人な女性。
年の頃は、30歳前後くらいだろうか、左腕にはカルテのようなものを抱えていた。

「やっと会えましたね、イーリア。
あなたに会える日を楽しみにしていました。
私の名前はカロリーナです。よろしく。」

(つづく)

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